泣き虫彼氏と強がり彼女。【下】
「待ってください。父様、母様!!俺はそんなの認めない。

父様言いましたよね!?

俺が一人前の華道家の当主になったら認めてやる。って、

母様言いましたよね!?

あなたが本当に愛してる人でしたら認めるって…。

あれは嘘だったんですか?」

優はそう二人に言った。

(いつの間にそんなことを…)

蓮唯は知らない自分が悔しかった。

「確かに言ったが…。

今はその時ではないだろう。

それに、認められないのはお前の力不足でもあるんだぞ。」

「優ごめんなさい。

どうしても家のことは考えなくてはいけないの…。」

「あの…私!私頑張ります!!

優に、雅司家に相応しい女性になってみせます!!

ですから…認めてもらえませんか!?」

蓮唯はそういい頭を下げた。

「そう言われても…。

蓮唯さん、あなたは歌手になる夢をお持ちだって優から聞きました。

けど…」

夏姫はそういう。

「確かに…母みたいなシンガーになるのが夢ではあります。

ですが、優のためならそんな夢捨てられるんです!!

優のそばにいれるなら夢なんていいんです!!」

「ばっ…蓮唯何言ってんだよ!!

何のために俺たちは五年前離れたんだよ!!」

「ごめんっ…優…でもっ!!」

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