君が教えてくれた空
悪い知らせ
「…ぇ?ぃま、なんて?」
「桐乃さん、お気の毒ですがあなたは癌という病気にかかっています。
もってもあと3年…です。」
医者というのは残酷で、こういう事態には慣れている。
いろんな人をみてきたのだろうから当たり前といえば当たり前かもしれない。
1人の少女に死の宣告をするというのにその顔は少し気まずそうなだけで、さほど残念そうには見えない。
「それで、早速なんですか…延命治療をするかしないかという2パターンがあります。
延命治療をすると余命が4年、5年くらいに伸びると思います。
しかし薬の副作用などがあり……
先生の声が遠くなっていく。
それどころか、視界も歪んでクラクラしてきた。