君が教えてくれた空


「…かぁ、さ、ん。


ぃか、なぃ、、で。」



「っ!!湊…?」



湊は、泣いてた。


その涙は長いまつげを伝い、頰に流れていった。




ガシッ!



「っぇ!!」



いきなり腕を掴まれた。


その手は、助けてって言っているように見えた。




「…湊、大丈夫。ここに、居るよ。」


そう言うと、握る力はさらに強くなり、



「っおわぁ、、ぶ。」


いきなり布団の中へと引き込まれた。



やばい。大きい声出しそうになった。



「湊、湊ってば。」


小声で喋りかけてみるが、さらに湊は私を抱きしめてくるばかりだった。



だめだ。風邪引いてる人を無理やり起こすことはできない。
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