君が教えてくれた空



といっても俺にははじめての日本。


もちろん日本語も話せなかったし、知らないところだったから怖かった。



それから安いアパートを借り、暮らし始めた。




母さんは父さんが死んで一番悲しんでいたのに、日本に来てからは朝から晩まで働いて働いて、、、

それなのにいつも笑っていた。


小学校にはいると、それが無理して笑っていることもだんだんとわかるようになった。



綺麗だった母さんは日に日に痩せていき、しわが増えていった。




そんな母さんを見ているのがつらかった




しかし途中から俺はある疑問が浮かぶようになっていた。



なぜそんなに働く必要があるのか、



母子家庭だとしても、子どもは俺だけだからそこまで母さんが働く必要はないのだ。



この疑問を持ちはじめてから数ヶ月後。



その答えがわかるときが来る。

< 144 / 147 >

この作品をシェア

pagetop