君が教えてくれた空
「ふぅ、困ったもんだね。あんだけ元気だと逆に心配になってしまうよ。」
「そうですね。でも、
芽生ちゃん、変わりましたよね。
初めて来た時なんかは今よりもずっと死んだような顔してましたから。」
「たしかに。我々がなにかしてあげられたのならいいがね。
あの子には幸せになってほしんだ。
私達の前ではすごく変わったように見えるが、本質的にはあまり変わってないんじゃないか。
そしてそれを変えることが出来るのはきっと私達じゃない誰かだ。
なんてな、はっはっは。。」
「先生…。私達には私達にできることがありますよ。」
「…そうだな。少ししゃべりすぎたようだ。」
出て行って、ふと振り返った病室からは何も聞こえなかったけど、すこし悲しさが漂うにおいがした。