君が教えてくれた空
そうして学校に着くとみんなワイワイしてて、やっぱりみんな同じ気持ちだよねと思った。
グラウンドに出ると雲ひとつない晴天が広がっていて、
…なんて体育祭日和なんだ!
でも今の私には、ギラギラと光る太陽が余計ダルさを増させ鬱陶しいだけだった
いよいよ競技が始まり、私は日陰で自分の番になるまでゆったりと観戦していた
すると歓声の中からひときは大きな黄色い声が聞こえてきた。
「!!…びっくりした。誰かいるのかな?」
人だかりの所へ行くと、グラウンドで走っている湊がいた。
どうやらリレーに出ているようだ。
「あ…。そっか、モテるもんね。」
女の子達の声援を一身に集めた彼は3位だったチームを一気に1位まで持っていった。
そりゃあ、イケメンで運動神経よかったらモテないほうがおかしい。
颯爽と走る湊はどこか楽しそうな表情で、いつもの無表情からは全く想像がつかない。
だから余計にみんな騒いでるのかな?