君が教えてくれた空
「…うるさい。じゃあ何を言いに来たんだよ?」
俺は耳を塞いで真顔で言った。
「湊くんって芽生ちゃんと仲良いのよね?
芽生ちゃんがさっき転んじゃってるとこ見てね、血がダラダラ出てるのよぉ!
一緒に行こうかって言ったんだけど、いいって言うし…
多分今保健の先生いないしぃ。
だから湊くん、行ってあげて?
それに多分あれは事故じゃないし。
あの子をいじめてた3人のうちの1人がその場にいたしね。」
「え‼︎お前、っそれを早く言えよ!
あ、でも助かった。毎回毎回ありがとな。」
「いいえ〜。」
真優はまるで子どもを見守る母のような顔をしていた。
(名前今思い出した。)
そして俺は走りだした。
・湊side fin