君が教えてくれた空


時間を見るともうお昼の時間だ。

どこに行っても暑い今日、どうせなら誰もいない屋上に行った。


実はこのドア、見た目は閉まっているように見えるけどちょっと工夫すればすぐに開く。


たぶん入る人も居ないから鍵を掛けていないんだろう。

掛けていたのはあの日だけだったって事だ。


ドアを開けるとムンムンとした空気が出迎えてくれた。

それに若干イライラしながらいつもの、この時間帯だけ影ができる所へ座る。



いつもは少し隣に芽生がいて、、


「屋上ってこんなに寂しかったっけ…」


真っ青な空の下、美代さんが作ったであろう重箱のお弁当を1人で…


つい口から言葉が出てしまった。。



ああ、俺はもう芽生がいるのが当たり前になってたんだな

今更、そんなことに気がつく。

「はぁ……。俺、何してんだ…」



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