君が教えてくれた空


その夜、病室で考えた。


湊のこと。

真優ちゃんのこと。



そして、わたしのこと。



こうして病室にいなければ、本当に普通の高校生みたいで、時々自分が病気だということを忘れそうになる。



でも、この臭い。

この部屋の色。

ごちゃごちゃとした機械が、いつも私に思い出させてくれる。





なんで、私はこんなに弱いの?

友達なんか作らない、誰とも関わらないって…そう、決めたのに。



心のどこかで一人で居たくないって思ってる。
人に頼りたいって、もう一度人を信じてみたいって思ってる。




もう、なにがなんだかわからない。
< 91 / 147 >

この作品をシェア

pagetop