私を惚れさせて。私の虜になって。
「吹部ねー、コンクールの写真、今日の昼休みに音楽室に張り出すから、集合って」

私にだって、ちゃんと聞こえてた、私たちの、部長の声。

私の、元友達の声。

「みんなに回してー!あ、」

私の元友達は、私のクラスの子を近くに呼び寄せて何かを耳元で言った。

…、ふと目があったのは、気のせい。

「じゃ、よろー!」

そう、2人は別れた。

クラスの子は、吹部の子のところを回って、話をする。

私だって、吹部だった。

だから、当然、私のところにも話しにくるはずなわけで。

まぁ、でも、

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