私を惚れさせて。私の虜になって。
「鏡、見て来いよ」

「え?う、うん…?」

2人とも意味がわかんないけど、とりあえずトイレの前にある鏡まで行く。

「うえっ…」

痛いだけで、痛いのも慣れて、すっかり忘れてた。

顔が、左ほほが、おたふくみたいに膨れて、内出血してるみたいに青い。

なんとも言えない。

戻っても、どんな顔したらいいかわかんない。

「…菅原?」

なのに、まーくんはお節介にも私の所に来る。

「何?」

鏡を見たまま、苦笑いで返した。

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