私を惚れさせて。私の虜になって。
「…やべぇヤツだな。これ」

数日後

まーくんの前にも関わらず、松木は私の頬を触る。

「ちょっ…」

「ぜんっぜん、引かないじゃん。むしろグロくなってね?」

「…そうなんだよ…」

1週間経っても、10日経っても、私の頬は一向に治らない。

「まー、なんか知らない?」

「知らねーよ。冷やすしか思い浮かばねーよ…」

「そういえば、殴られたのっていつなんだ?」

「え、だから終業式の…」

「時間」

「んんっと、12時ぐらい…かな」

「…2時間か…」

「すぐやんなかったのがダメだったな」

松木もまーくんも、考え込んじゃって。

「…あの、さ。自分の勉強しなよ。私のことはいいから」

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