私を惚れさせて。私の虜になって。
まーくんはそのまま授業に行った。

「飯」

松木は財布をもって自習室を出ようとする。

「え?私…」

「持ってこい」

いつものお弁当袋。

「あ、うん」

わたしはそれをもって自習室を出て、まーくんの横を通って外に出た。

お昼時だから、塾長もなんにも言わない。

いつもは飲み物買いにいくだけでも小言言われるけど。


< 140 / 489 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop