私を惚れさせて。私の虜になって。
でも、でもね、

嫌じゃないんだから不思議だよ。

もっと…、何ては思わないけど。

「何ボケッとしてんだ?」

「うわっ。はい?」

「余韻に浸ってた?悪い悪い」

「…ばか」

んなわけなくはないんだけど。

「図星だなぁ?」

「うるさいっ!違うもん!」

松木はクラスで女の子たちがよくやっているように私をツンツンとつつく。

「やめてよ…」

「はいはい」

自分勝った、とでも言うように満足そうな顔をしている。

「よっしゃ、勉強」

渇を入れてペンを握った。

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