私を惚れさせて。私の虜になって。
私はいい返せない。

だって、心臓が狂っちゃう。

それでこそ、き、キス…、なんてこと、して、心臓バクバクだって、のに。

「…寝てい?」

まーくん…。

「ばーか。一駅だ」

「はぁぁー…」

何時に寝たのか知らないけど、どこまでもどんまいなまーくんだ。

「…良くなった?」

「え?」

話題の変わりようが激しすぎる。

「ほっぺ」

「あぁ」

もう顔の一部化して気にもしなかった。

「だいぶいいだろ…」

眠たい目でまーくんもそういう。

「そろそろ水地獄やめたいんだけど」

「いーんじゃね?」

「うん」

なんで。ありがとうが言えない。

なんなんだろう。私。

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