私を惚れさせて。私の虜になって。
差し出された手を取って、立ち上がった。
自分でも驚くほどに力が入らなくて。
「大丈夫かよ」
いつまでも手を離さない私を見て、そういった。
「大丈夫じゃない」
「お、素直じゃん」
「…うん」
「はいはい」
私の頭をポンポンと叩いた後に、
「したばっか向いてたら、すがちゃんらしくないぞ」
私の顎を掴んだ。
「私らしいって、何」
「毒舌で笑ってるすがちゃんのことだ」
顔を無理やりあげさせられて、
否が応でも松木と目が合う。
「やだ…」
松木と私なんて、家も、お金も、違いすぎる。
自分でも驚くほどに力が入らなくて。
「大丈夫かよ」
いつまでも手を離さない私を見て、そういった。
「大丈夫じゃない」
「お、素直じゃん」
「…うん」
「はいはい」
私の頭をポンポンと叩いた後に、
「したばっか向いてたら、すがちゃんらしくないぞ」
私の顎を掴んだ。
「私らしいって、何」
「毒舌で笑ってるすがちゃんのことだ」
顔を無理やりあげさせられて、
否が応でも松木と目が合う。
「やだ…」
松木と私なんて、家も、お金も、違いすぎる。