私を惚れさせて。私の虜になって。
定位置のような、体育館の隅に着く。

「あ、まーくんおはよう」

いつの間にやら起きていたまーくん。

もう随分元気そうだ。

「はよっ」

一丁前に手なんか上げちゃって。

悲しみが、あっという間に吹っ飛ぶ。

「飯ー!菅原!俺の飯!はよ!」

「あぁ、ほいよ」

能力のない私が投げても、まーくんしっかりキャッチしてくれた。

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