私を惚れさせて。私の虜になって。
「…だから、要するに、お前は赤の他人だから来るなってことですよね」

「なんだ。わかってんじゃん」

クスクスと、笑い声がする。

「もう1つ。引き取り手の事だけど」

「…はい」

「みんなさ、忙しかったり、お金なかったりだから」

「…はい」

「もう高校生になるんでしょ?だったら、自分でなんとか出来るよね」

そう言うものかは、分からないけど。

「なんとか、します」

友李は、赤の他人だから、しょうがない。

他人の面倒を見るほど、お人好しじゃないだろうし。

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