私を惚れさせて。私の虜になって。
「はい、まー注文」

「なんで俺」

「1番押すやつ近いから」

「ったく…」

渋々とそれを押す。

「ね、私トイレ行く」

秘密で手をつないでいるのが恥ずかしくて。

それと、よくわからない、嫌悪感。

嫌で嫌で、たまらない。

「俺も」

たつと同時に手を離されて。

松木の後ろをついて歩く。

松木は男子トイレに、私は女子トイレに入った。

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