私を惚れさせて。私の虜になって。
「うまかった」

「生き返った」

個々に言いたいことを言っている最中、私はまだ、ご飯中だ。

早食い、してたはずなんだけどなぁ。



「お誕生日に!かんぱーいっ!!」

盛大な、声が聞こえた。

「あっ…」

どこかの、家族。

うちみたいに、子供が2人で、お母さんだけ。

でも、楽しそうだ。

幸せそうだ。

だって、みんな、いる。

普通のように、おしゃべりできる。

普通に、笑える。

「いーな…」

私は、あんな家族に、溶け込めてたかな。

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