私を惚れさせて。私の虜になって。
「すがちゃーん、暇ぁー」

「モリいないからねぇー」

わざとらしく、嫌味を込めたのに。

「そー!モリちゃんいないとやだよー」

せーちゃんは、空気を読んでくれない。

「明日は来るさ。だいじょーぶ」

モリが大好きな話は聞きたくなくて。

わたしを、こんな風に思ってくれる人はいないから。

きっと、これからも。
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