私を惚れさせて。私の虜になって。
憂鬱すぎる学校から、家に着くと、

お母さんが、険しい顔をして、座っていた。

「ただいまー」

私はそんなこと知らない。

「友李ちゃん」

「…なに」

「高校はどうするつもりなの」

「…は」

なんだよ。

昨日は無視したくせに。

意味、分かんないよ、

「だから、高校はどうするつもりなのか…」

「この前言ったよね。お金はかけないから。興味無いんでしょ。だからいいよ、もう」

いまさら、なにを言われても私は動じない。

もう、遅いんだから。



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