私を惚れさせて。私の虜になって。
「菅原」

まーくんが言うように、完全寮制なら?

でも、3年間そこから出られないんだよね。

適当に選んじゃ、嫌んなっちゃうかも。

「菅原っ!」

「えっ!?何?」

「…松木んとこ、行ってこい」

「え?」

「松木のがいいだろ。行け」

「なんでそんなこと…」

「下にいるから。どっちでもいいけど、行くだろ」

「下?」

まーくん、意味わかんないね。

ほんと、わかんないよ。

「おやすみ」

突き放されるように、私は下に降りた。

急すぎて、頭はついていかないけど。

「おっ、来たか」

まーくんの言う通り、松木はちゃんといた。

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