私を惚れさせて。私の虜になって。
「んなことよりさ、すがちゃんなんか急いでるらしいんだけど、すぐ飯でる?」

あしらうのに、なれたんだな。

「でるよー。座って待ってて」

私の分まで、作ってくれたの?

「友李ちゃん。だっけ?」

「はい」

「バカエロ息子、よろしくねぇ」

…。

「バカエロだって」

「やっべぇ俺」

笑いながら、初めて松木の家のリビングに入った。

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