私を惚れさせて。私の虜になって。
最高だった、この場所。


最後だよ。


わかってるから、いやだ。


「すがちゃん?」


「……」


聞こえないふり。


そんなものしたって、大して時間なんて稼げない。


「すがちゃん?帰るぞ?」


私の顔を覗き込んで、


目が、あった


「……うん」


まーくんも連れて、塾を出る。


「菅原さん、頑張ってね」


「ありがと」


笑ったら、笑顔で返してくれた。


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