私を惚れさせて。私の虜になって。
「わかんねぇ」

ケラケラと笑って、


「なぁ、これでいい?」


買い物カゴの中で一番大きい、ピンクの筆箱。


「俺もまーも、同じメーカーだから!」


スポーツマンの2人らしい、スポートメーカーの筆箱。

「同じだね」

「お揃い」


「うげ!俊くんもかよ!」

「うげってなんだよ!買わねぇぞ?」


「やだやだ。買って〜」

「これでいいな?」

「うん!」

呆れたような顔をして、俊くんはレジに向かった。

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