私を惚れさせて。私の虜になって。
「おやすみな。俺は寝る」

「うん」


ほんとは、嫌だけど。


「菅ちゃんも、寝ろよ」


あやすように頭を撫でられて、


そのまま、気持ちよくてめをつむった。


本当に寝そうでうとうとしだしたとき


「うっ……」


松木の苦しそうな声がして、


同時に私を強く抱き締める。


「…松木?どうしたの?大丈夫?」


眠気なんかどっかにいって。


「…んでもねぇ。…寝ろ」


ちょこっと顔をあげたら、松木の肩が震えてるのがわかった。


「…泣いてる?」


「見んな、」


「…ごめんね」


私のせいで。

泣かせちゃうなんて。


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