私を惚れさせて。私の虜になって。
あったかくなれるタオルを持って、またマップを見る。


松木を中心に、まーくんと俊くんが丸くなっていて。


「…っ。」



だめ。泣かないで。まだ。


唇を噛み締めて、輪の外れで出てきそうになる涙を我慢した。


「すがちゃん…?」


私がいないことに気がついて、私を呼んでくれて。


私を見つけたら、微笑んで横に並んでくれる。

すぐにまーくんも俊くんも来てくれる。



「次、何にしよっか」


「…どう、しよっか…」


マップに、一粒の涙が落ちた。


シミは大きくなっていった。


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