私を惚れさせて。私の虜になって。
「あぁ。あったな!行くか!」



「行ける?」


「すぐここ出れば行ける!」



「行く!」


「ん」


微笑んで、頭をわしゃわしゃと撫でてくれた。


「髪の毛崩れるー!わしゃわしゃしないでー!」


「わりわり」


ちょっとだけボサボサになっちゃった髪をこんどは優しく撫でてくれて。


「信じられねぇな…」


「ん?」


「何でもない」


意味のわからないことを呟く。


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