私を惚れさせて。私の虜になって。
傾いた円を高速でひたすらぐるぐる回るこのアトラクション。


3人が横一列で並ぶ。


「俺内側がいい!」


そうまーくんが言うから


「じゃあ俺外側か」


「え?私は?」


勝手に決められちゃったよ。


「え?菅原は真ん中に決まってんだろ」


「え?そうなの?」



「そうじゃねぇの?」


松木にまでそんなこと言われた。


「…そうなんだ」


「あったりまえ」


「うん」


俯かないで、


前見て、笑って。


「この後なに乗るー?」


まーくんが持ってるマップを見て、2人を見て。


「んー、絶叫ないよなあんま」



「屋内だからな」


「ねぇなに乗るー?」


なんだか、私が子供みたい。


でも、楽しい。

「んー?すがちゃんなんかないの?」


「どの名前もカタカナ過ぎてよく分かんない」


「そーだなぁ…、よく分かんねぇし、これで出るか?」


「は!?もう出るの?」


まーくんは目をパチクリさせて驚く

< 453 / 489 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop