私を惚れさせて。私の虜になって。
「やだやだやだやだやだやだ!!!!!」



私を抑えようと、松木の腕が強くなる。



「いいじゃねぇか!携帯ぐらい!」


まーくんまで。


「やだ!」


「なんでだよ」


「やだ、もん…」


すっかりうつむいて、伸びきったラーメンを見つめて。


「だからぁー、あれだろ?メールの履歴とかアドレスとか消えるだろ?したら、誰が菅ちゃんと連絡とるんだよ、誰もできなくなんじゃん。だろ?」


「うん…」



やなんだ。

本当に一人になるのが。

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