私を惚れさせて。私の虜になって。
「約束ね」



「なにが?」



「大学生になったらー、私はここら辺の大学に通ってー」


「うん」


「松木も、ここら辺の大学に行ってー」


「うん」


「俊くんみたいに、塾の先生して」


「うん」


「したら、また会えるよ!」



「そうだな」


松木が笑ったから、私も笑う。



「じゃあそれまで、お別れだな」


「3年かぁ…」


長いかもしれない。


けど、


「大丈夫」


ぎゅっと、手を握った。

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