王子様の大奮闘【伝えたい想い・続編】
その声にびくっと体を震わせて
俺から勢いよく離れた。
「雅人...誰?」
「おまえは黙ってろ。」
何こいつ。
葵ちゃん散々苦しめて
新しい大切な子ができたにも関わらず
そんな扱い?
「お前っ...!!」
「待って!!」
飛び掛かろうとする俺を
葵ちゃんの細い腕がとめた。
「いいの。私は大丈夫だよ。」
泣きそうな
だけど必死にこらえる葵ちゃんを見て
挑戦的にあいつの女があいつの腕にしがみついた。
「あ..の。私は彼とは何も...
『お邪魔しました!!!!!!!』
見てられなかった。
強い子だから。
きっと涙見せたくなかったんだと思う。
だから
無理矢理葵ちゃんを引っ張って
その場を去った。