王子様の大奮闘【伝えたい想い・続編】


その声にびくっと体を震わせて

俺から勢いよく離れた。




「雅人...誰?」


「おまえは黙ってろ。」







何こいつ。

葵ちゃん散々苦しめて

新しい大切な子ができたにも関わらず

そんな扱い?









「お前っ...!!」



「待って!!」




飛び掛かろうとする俺を
葵ちゃんの細い腕がとめた。



「いいの。私は大丈夫だよ。」







泣きそうな

だけど必死にこらえる葵ちゃんを見て

挑戦的にあいつの女があいつの腕にしがみついた。







「あ..の。私は彼とは何も...

『お邪魔しました!!!!!!!』











見てられなかった。


強い子だから。

きっと涙見せたくなかったんだと思う。









だから

無理矢理葵ちゃんを引っ張って

その場を去った。






< 67 / 74 >

この作品をシェア

pagetop