ブラック王子と泣き虫彼女
「まぁ…彼女だからって勘違いしないでくれる?」
そう言いながら早瀬くんはニッコリ微笑んだ。
「勘違い…?」
「お前みたいなブサイクに手出すほど女に困ってないんで。キスされるとかいう妄想は一人でやって」
「なっ…!!」
ムカつくっ…!
いくら学校の王子様だからって
ここまでブラック王子なら皆に公開したいぐらいだよ!!!
「そんな事したら襲うぞお前」
はっ…!!
つい声に出てしまっていた…。
「じゃあ…彼女らしくしてろよ、妄想はほどほどに、変態」
「へ…変態……?」
それだけ言い残して王子は空き教室から出ていってしまった。