君に出逢い、初めて愛を知った
余談 優湊の考える恋愛観

第1節 妹的彼女

真実の愛にたどり着くまで

捨てられ意識のある優湊。

幼少期から、心の底から、笑うことを知らなかった優湊は、愛に飢えて、人を本当の意味で、信じることが、出来なかった。

母親のことを、表面上、嫌いつつも、内心では、母親に愛されたい、愛されたいと、常に考えていた。

結局は、母親は優湊と、関わりを避ける道を選ぶのだが、それでも、優湊はありったけの母性愛を求める感情を、忘れることはなかった。

その感情をぶつける対象が、本格的に、惚れた女性に走る。

当たり前に、母親のように、甘えられる対象として、更には、彼女兼お嫁さんとして、依存するようになる優湊…。

その中で、理想の女性像、理想の母親像が必ずしも、一致しない現実とのギャップに、優湊は毎日、打ちのめされ、苦しまされる。

優湊の心の崩壊に繋がり、今度は自殺願望や、軽いうつ、心身症を持つようになり、悩まされる。

そんな中で、交友関係内での、出逢いと別れを繰り返した結果、優湊は運命的であり、宿命的な想い人が出来る。

それが、妹的彼女である。

最初は、優湊も、またしても、捨てられると思い、一種のジレンマに陥る。

しかし、その妹的彼女の、献身的な想いや行動を、見ていく内に、優湊は、本来の明るさを取り戻し、妹的彼女に、全幅の信頼を、寄せるようになった。
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