バーベラ・・・魅了された男達
再び、意識が浮上したのは、異様な暑さが体を纏っていたから……

「…………あ、つい」

周りを見渡すと、腕には点滴が数本、体の腕や足の付け根にはアイスノンが置かれてる……

結構な高熱が出たのかも……

サプリメントで栄養は補っていても、体力はあまりないので、熱を出すとすぐに悪化してしまうのはいつもの事……


「はぁ……またか……」

みんながお見舞いに来てくれてる前で意識を失ってしまったのかも知れない……


そうだとしたらみんなに心配掛けちゃってるかも……


それに、たっくんの事だから心配してくれてるんだろうな……

こんな私の事でも……

起きているの辛いので、再び目を閉じる。



ガラッ

ドアが開く音がした。

誰かが近づいてくる。

「瑠奈……」

たっくんの声が聞こえた。

「早く目を覚ませ」

たっくんの大きな手が私のおでこに触れた。

「……ん」

たっくんの手が気持ち良くて、思わず声が漏れた。

「瑠奈⁉︎ 意識もどってるのか?瑠奈っ!」

たっくんがあまりにも必死に声を掛けてくるので、目覚めてる事を知らせなきゃと思った。
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