”好き”になってよ。


それから、言い出せる機会がなくて
気づけば引越しまで2週間をきっていた。

仕方なく、その日に母を通じて言ってもらった。

その数日後、千咲の母親が家へ来た。

「あ、伊織くん。あのね、引越しのこと聞いて、千咲が部屋から出てこなくなって。もう3日は過ぎてるんだけど...」

まさか、泣くとはな...
少し嬉しい気もするけど、千咲の母さんが困ってるなら、どうにかしなきゃな。

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