嫌いなアイツ


私は神崎先輩の声を聞いてハッとした

「大丈夫?意識ここにあらずって顔してたけど」

『…大丈夫です。…で、頼みってなんですか?』

「あれ?意外と素直に聞いてくれるんだね?」

『一応聞いてみようかなと思っただけです。学生証返して欲しいんで』


私は少し睨みながらそう言った


少しでも変なことお願いされたら無理にでも学生証を奪って逃げればいいのよ


そう思っていると


「そう睨まないでよ」


ちょっと困った顔をした神崎先輩がそう言った


『そういうのいいんで、早く言ってください』




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