嫌いなアイツ


『いやいや…なんだか私がすごい能力の持ち主みたいな言い方してますけど、普通の人間ですからね?勝手に納得しないでください』


容姿がいいわけでもないし、運動も勉強だって飛び抜けてできる訳じゃない


自分では私ほど平凡すぎる人間はいないと思ってるくらいなのに…


「いや、俺に対してすごい能力を持ってるんだよ」


実際に今まで思ったことが無いようなことを思うようになってるんだしね。と先輩は付け足す


…これは褒められているのか?


でも、私が反論したときのいつものパターンなら「ごめんごめん。そうだよね」とか言いそうなのに…ここは譲らないんだ…


やっぱりよくわからない人だな…と思いつつ


『もう好きに言っててください』


私は反論することを諦め、そう言った

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