恋愛戦争



結局、あーだこーだとくだらない話をしながらも晶はしっかりパスタを完食してくれて。何も言わずに食器を洗い始める。

彼女はいつもこうやって恩返しをしてくれる。そんなところも好きだ。


じっと、壁に寄りかかりながらその背中を見つめていればお風呂いれてきてなんて奥さんみたいなことを言うからぞっこん。もう本当好き。



「服取りに行く?」

「ナツの着る」

「彼シャツする?」

「してもいいけど訴えるよ」

「絶対勝つ」



こうやって時間の浪費をしながらだらだらとバスルームに行く。


ピピピッっとパネルを押してちょっと熱めの42℃に設定されたそれは彼女が好きな温度。


入浴剤は晶が肌が弱いので入れない。代わりに香りのいいアロマを数滴垂らして完了。


「ナツのお風呂いい匂いだから毎日入りたくなる」



と以前ぽつりと呟いていたのを聞いていたのでいい匂いの秘密は教えてあげてない。アロマをそっと届かない高さの棚に隠したら任務完了。



「あーきら、沸いたら入ってきな」

「あ、でもアイス」

「後で一緒に食べよ」

「うん」



冷凍庫にストック済みの大量のアイスは晶オススメのもので、最近2人でハマっている。


食器を洗い終えた彼女はまた先ほどのソファへと戻り鎮座。


俺もその隣にまた座る。


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