キミの最後の贈り物〜花言葉に想いをのせて〜
キミとの一週間
植物園
次の日、学校。
「詩織、行くぞ。」
告白前と変わらずに接してくれる蓮斗。
「うん。」
久しぶりの蓮斗と登校に胸が弾んだ。
「じゃーね。」
「あぁ。」
蓮斗と別れて私は教室に入る。
「綾香おはよー。」
綾香に挨拶するとなぜか微笑まれる。
「詩織、蓮斗くん退院したの?」
「へっ?」
「いや、だってあんたのテンションが高かったから。」
……なんで綾香はこんなに鋭いんだろ。
「うん、退院したんだ。」
「へぇ、よかったじゃん。」
綾香も自分のことのように喜んでくれる。
「へへ、嬉しいよ。」
告白が失敗したことは言わないでおこう。
密かにそう思い、綾香に笑顔を向けた。