キミの最後の贈り物〜花言葉に想いをのせて〜
キミとの一週間

植物園




次の日、学校。




「詩織、行くぞ。」



告白前と変わらずに接してくれる蓮斗。



「うん。」



久しぶりの蓮斗と登校に胸が弾んだ。



「じゃーね。」



「あぁ。」




蓮斗と別れて私は教室に入る。



「綾香おはよー。」



綾香に挨拶するとなぜか微笑まれる。



「詩織、蓮斗くん退院したの?」



「へっ?」



「いや、だってあんたのテンションが高かったから。」




……なんで綾香はこんなに鋭いんだろ。




「うん、退院したんだ。」



「へぇ、よかったじゃん。」



綾香も自分のことのように喜んでくれる。



「へへ、嬉しいよ。」



告白が失敗したことは言わないでおこう。



密かにそう思い、綾香に笑顔を向けた。



< 111 / 305 >

この作品をシェア

pagetop