キミの最後の贈り物〜花言葉に想いをのせて〜
「れ、蓮斗…っ!」
背を向けて寝ている蓮斗にそう呼びかける。
声が震えているのは気にしない。
蓮斗の病室にはピッピッと一定に保たれているよくわからない機会がたくさんあった。
「え、詩織?な、なんで……っ!」
私を見て目を見開く蓮斗。
そりゃ、そうだよね。急に来たんだから。
「なんではこっちだよ。どうしたの?私に嘘までついて。」
ジッと見つめると目をそらされる。
「ねぇ、答えてよ、蓮斗。」
私がそう言うと蓮斗はハハッと笑った。