キミの最後の贈り物〜花言葉に想いをのせて〜



そして1週間はあっという間に過ぎた。



「椎名 蓮斗さん。」



看護師に呼ばれて診察室に入るとなぜか重々しい空気だった。



そこまで気にせずに差し出された椅子に座り、医師の言葉を待つ。



すると医師は重々しく口を開いた。



「……椎名くんには、悪性の腫瘍が見つかりました。」



シーンとした静寂の中、医師の言葉が診察室に響き渡る。



悪性、腫瘍?



医学に詳しくない俺にもわかる。それは危険だってことが。



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