キミの最後の贈り物〜花言葉に想いをのせて〜




「俺もそろそろ帰るかな。これから塾だし。」



ニカッと笑って合山くんも帰っていった。



「詩織…」


「へ?なに?」



「詩織はまだいる?」



そう聞かれ、首を横にふる。



「ううん、まだ帰らないよ。」



「そうか、良かった。」



ニコリと笑う蓮斗にどきりと胸が鳴る。



あ、そうだ…病気のこと……聞かなきゃ。



「ねぇ…蓮斗。蓮斗は本当に腰を打っただけだよね?

病気、とかじゃないよね?

蓮斗のお母さんと看護師さんが病気って話してたけどウソだよね?」




お願いだから、ウソだといって。病気じゃないと言って。




「……あぁ、そうだよ、俺は病気。」




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