キミの最後の贈り物〜花言葉に想いをのせて〜




「……ごめん。」



蓮斗にそう言われて、目に涙が溜まる。



こらえなきゃ、と思う暇もなく涙が溢れでる。



「ウソだよ…っ……そんなわけ……っ…」



ポロポロ布団に涙を落とす。




「詩織…おいで。」



蓮斗にそういわれ、抱きつく。



なるべく蓮斗の負担にならないよう、点滴とかの邪魔にならないよう、

軽く抱きつくと、グイッと引き寄せられる。




「……遠慮すんな、バカ。」




「うわぁんっ!」




優しく私の頭を撫でる蓮斗と、泣きわめく私。



わかってるよ、蓮斗の方が辛いことくらい。



だけど、涙が止まらないんだ。




嫌だ、死なないで。

もっと一緒に話したいよ、遊びたいよ。




「詩織……」




< 206 / 305 >

この作品をシェア

pagetop