キミの最後の贈り物〜花言葉に想いをのせて〜

詩織にはあまり多くは語りたくない。


それで感づかれてしまうのもやだし、好きだから。




「へ、まだ、だよ。これからもよろしく、でしょ。蓮斗。」




詩織はそう言って笑顔を見せる。



その笑顔はもう全てをわかってしまってるような笑顔。




だけど、そんな笑顔も詩織もたまらなく愛おしい。




好きだよ…いや、好きだった。



「あは、は、嫌だなぁ、涙が出てきちゃったよ。」




詩織はそう言って笑う。



「俺、見てるからな？詩織のこと。ずっと。」




俺がそう言うと詩織はハハッと笑った。




「えー、見るの？悪いことできないなぁ。」



ポロポロと止まらない涙を流しながらそう言う詩織。




「なぁ、泣きやめよ……」




俺が言える言葉じゃない。


だって俺が泣かせてるんだから。