キミの最後の贈り物〜花言葉に想いをのせて〜
「ほら、呼びな。」
「え……綾香呼んで……」
ギュッと綾香の制服の袖をつかむ。
「は?嫌。喋ったことないし。
ってか、蓮斗くんのことになると本当ウジウジするのね、はい、呼びなさい。」
綾香に振り払われ、よろよろと蓮斗の教室の入り口まで行く。
「れ、蓮斗……」
ボソリとつぶやくと合山くんがこちらを振り向く。
「あ、幼馴染ちゃんじゃん。蓮斗、幼馴染ちゃんが来てくれたよ。」
グッタリと机に突っ伏している蓮斗。
私に気づくとダルそうに立ち上がって私の方に来る。
「詩織……よかった、来てくれて……」