虹をみつめて…。
-碧斗side-
なぎ…
俺となぎが出会ったのは、中1の11月だった…
俺が風邪ひいて病院に行った時。
病院の小さな広場で1人ベンチに座っていた…
すると「風邪?」と聞かれ、首を縦に振ると「よかった…」って言ったんだ。
マフラーに半分顔を隠して笑顔を作っていた。
それがなぎとの出会いだった。
「私、武藤 渚。
君は…?」
『神代 碧斗…』
どうして名前を聞くのかって思った。
きっと、今日しか会わないのにって。
「じゃぁ…、碧斗は何歳?」
『中1だから13。』
すると立ち上がり、俺の前に立った…
背が低くて、顔がちっちゃくて…
この子は病気なんだろうか?
見たところ何も変わったところはないように見えたからだ。
「一緒だ!
あっ、そうだ私の事は適当に呼んで?
渚ってしかみんな呼ばないから…」
『…なぎは?』
「なぎ…、いい!」
そう言ってまた笑って答えた。