虹をみつめて…。




四角いテーブルを4人で囲い、私は1人勉強机だ。




『彩葉は何してるの?』




立ち上がり私の隣に来た真紘。




「数学…」


『なら俺が教えてあげる』


「いいの?」


『だってさっきまで数学やってたし』





すると笑って、私がつまずいている問題に目を通した。


私の椅子に手を置いて、シャーペンを走らせていく…


近い…近いって…


だんだん顔が熱くなるのが自分でもわかる。





『碧斗、もう高校生なんだからちゃんとやんないと赤点だよ』





さっきからずっと顔を伏せている碧斗に声をかけた真紘。


赤点…


軽々しく真紘は言ったけど、碧斗には刺さったみたいだ。




『それは困る。』





さすが真紘!


碧斗を起こすことに成功しニヤリと笑った。




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