虹をみつめて…。




口の中が辛くてたまらない…




『これ飲めよ』




そう言って碧斗は私にお茶を渡した。


まだ開けてなかったみたいなので、私は躊躇なくそれを飲んだ。


冷たいお茶が喉を通った。





「ありがと」


『どーも』




えっ!?


そのお茶を飲んだ碧斗…


そりゃ、碧斗のお茶だもん


飲むよね…?


でもそれって


間接…キスってやつじゃ…





『二人、ほんと仲いいよね?』


「えっ!?」





前から聞こえた真紘の声…


頬杖を付きながら私を見る冷たい目…





「なになに!?
今度は真紘が妬いてんの?」


『いや…、言ってみただけだよ』





なっちゃんの言葉に返事をし、真紘は鞄を持って教室から出て行ってしまった…





『おい!真紘!』





穂尭の呼び声に返事はなかった…





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